ラブホバイブルラブホテルエッセイ>広島ラブホテル火災の教訓

広島ラブホテル火災の教訓

死者7人と大惨事を引き起こした広島のラブホテルの火災事故。

火元も火事の場所もまだ特定されておらず、はっきりしたことはこれからといったところであろう。

新聞の報道によると、窓には「ベニヤ板がはりつけられていた」として、まるで窓があかない状態であったのような構造が被害を悪化させたというニュアンスがよみとれるが、それはないであろうと思う。

客が出た後の空気の入れ換えは、回転のはやいラブホテルにとっては重要な清掃作業の一貫である。窓を開かなくするなんてことはありえない。遮光のために、そして防音もかねて、窓にはベニヤ板の扉がついていたと思われるし、そのようなラブホテルは多い。
広島のラブホテルに特殊な形態ではないし、ビジネスホテルチェーン店でも、そのような例は見られる。

また、「迷路のような構造」といったことが被害を拡大させたとも報道されているが、それをいうなら旅館はもっと迷路のようなものが多い。
しかも、迷路のようなと思わせる構造になるのは、ホテルは必ずフロントを経由してから部屋にいくような構造であることが法律や施行令で求められているためだる。

要は、法がそうさせているのである。誰も迷路のような、わざわざ金のかかる構造にしたくてしている訳ではないし、それをいうなら、都会のビルや地下街はすべて、もっとひどい迷路である。

問題の本質を見誤ってはならない。

一番の問題は、夜間から早朝にかけて常駐しているラブホテルのスタッフの数が圧倒的に少ないということである。フロントがメイクをかねたり、フロントやメイクが厨房における調理作業を兼ね、持ち場を離れて無人になることが多いということである。

例えば、フロントが厨房で調理をしているときに、客からの内線がはいったらどうなるか?
朝のモーニングサービスの時間帯に、メイク係が次から次へと来るオーダーを調理をし、そして各部屋までルームサービスとして届けている場合に、無人となった厨房は果たして安心といえるのか?

報道によると、フロントが部屋の点検にいっている間に事務所付近又は厨房で火が燃え上がっていたとのことである。
ということは、フロント一人しかそのホテルにはいなかった可能性もある。

火事が起きた時間も朝の7時である。日勤のスタッフが来るにはまだ早い時間である。

火事の煙がまわるスピードは一般人の方が考える以上に速くて恐ろしいものである。
寝ているときに火事になったら、自宅で寝ていても、助からないときも多い。それほど火災というものは恐ろしいものである。
その恐ろしさは、私の家も火事で全焼したことがあるので、よく知っている。

そしてそのためにも、火災報知器などの設備が重要となる。
建物の構造が既存不適格であっっとか、迷路であったからどうのこうのという問題ではない。

火災報知器が鳴ったのか鳴らなかったのか?
そして鳴らなかったとしたら、それは何故なのか? 鳴らないように切ってあったのではないか?

いま、全国で緊急的に消防署のラブホテルへの集中査察が行われているが、査察が終わった後に再び、火災報知器のスイッチが切られるようであれば、残念ながら、根本的な問題解決にはつながらないであろう。


ラブホバイブルへもどる  戻る