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役所回り

今朝、会社に出社したら、フロントのK子が、開口一番に私に言った。

「○○○号室のお客がお金を払わずに帰ろうとしたので、追っかけて捕まえて、精算機の前に連れてきて、さあ精算してもらおうと思い、(客からカードーキーを受け取り)ルームキーを精算機に入れたら、利用代金が1050円となるんですよ。おかしいと思い、キャンセルしてもう一度、カードを入れたら、今度は0円と。あれ、おかしいと思っているうちに、他の客が来たりしているうちに、その客はいなくなってしまいました。それで、手動で退出をあげました。でもそんなことってあります?」

なんだか訳のわからないことばかり起きるアルメックス自動精算機である。この前も、お金を客が1万円入れた(入れたシーンは監視カメラにばっちり記録されていたので間違いない)のに、精算機が反応せず、フロントから1万円その客に返したこともあった。しかし機械の中をみても、残高は一致しているし、結局、その1万円は消滅である。

アルメックスはラブホテルの会計機や精算機の大手メーカーである。このラブホテル業界でシェアは半分近くあるのではないだろか? そんな寡占状態にアルメックスはあぐらをかいている訳ではないだろうが、やや他の業種よりは製品の質、対応は劣るようにも感じている。代理店にも価格指導をしていることを平気で口にすることもあり、これでは独占禁止法違反と言われても仕方がない言動も見える。(その後、USENに買収されたが)
しかし、精算機がおかしな動作をしたり、何故か、会計機が計算を間違えたり!といったことが希にでも発生するのは困りものである。アルメックスにいくら言っても、原因は不明でなかなか改善はされない。
今回も、言っても無駄だと思いながら、アルメックスに問い合わせる。だが、やはり、相変わらず、なしのつぶてである。もうこちらも慣れてきて、仕方がないかと諦める。。
私がアルメックスに問い合わせている間、勤務交代時間になりやってきたフロントのS子がK子から客が逃げようとした出来事について聞くと、腹正しげに言った。

「私も、この間、客がお金を払わずにさっと出て行ったので、私は追っかけて、捕まえたら”ちょっと出かけてくるだけだ”なんて言うのよ。それなら一言言ってもらわないと困るのよ」
(S子は入社して6ヶ月ぐらいであるが、その体とともにますます態度も迫力を増しており、頼もしさを感じるこのごろである。)

その話を聞き、K子も言った。
「私も逃げようとした客をおっかけ、発進したドアを開け、さっと腕をつかみ、フロントまでつれてきてやった」
(実は、K子もS子に負けないぐらいのたくましいフロントなのであった。)

しかし、さっと金を払わずに出て行こうとする客が多いので困る。また、やたらとケチをつけて、割引を要求したり、中には料金について、「デリヘルに○○○○円と聞いたぞ。おかしいじゃないか」なんて訳のわからない因縁をつける客も最近は非常に多い。
うちとは何の関係もないデリヘルの名前を出して、そこからこう聞いた!なんて、まるで子供じゃあるまいし

フロントの二人が客を捕まえた話で盛り上がった話が一段落した後、K子が私に話があると言ってきた。
私が「何?」と尋ねると、”メイクのI子が給料を私にお願いして特別待遇にしてもらっている”とか、”I子と私が同じA型同士で気が合う”とか、はたまたI子が”副社長(私のことである)に言いたいことがあったら、自分にいってもらえば話をしてあげる”、なんてことを周りに話しをしていて、それを聞いた他のスタッフが、I子のことを給料を頼んであげてもらったなんて許せないと怒っているという。
”また、こんな話か”と、私は少々うんざり。ちょっと話をしただけで、「出来ている」とか、「なんかしてもらった」とか、そんなことばかり噂になる。女性ばかりの職場で、男一点だから仕方がないのかもしれないが、少々、閉口気味である。

私はK子にそんなことあるはずがないと説明したら、「そうですよね」とK子は言いながら帰っていった。

そして昼からは、税務署、市役所、県税事務所周り。いずれも税金の滞納があるので、その納税証明書証明書をもらってきてくれと銀行に頼まれたためである。
まず税務署にいく。そしたら、社長本人ではないから、納税証明書の発行には委任状がいるという。委任所といっても会社の印鑑と私個人の印鑑を押すだけのものであるから、私がその場で委任状に会社の印鑑と個人の印鑑を押そうとすると、「あくまでも委任状だから、社長本人に作成してもらわないといけないから、ここで作成してもらっては困ります」と税務職員。
私はむっとした。うちは株式会社であり、私はその取締役である。個人企業ではない。会社の書類を請求するのには、”社長個人がわざわざ窓口に赴くのが当たり前で、社長個人が来ないのであれば社長の委任状が必要”だなんて、どう考えてもおかしな話ではないか。しかも、窓口で受け取った委任状を見ると、委任主は会社になっている。印鑑も会社の印鑑を押す欄しかない。なのに社長個人の印鑑だと、委任状だの言う。それならば、どんな大企業であっても、たかだか税務上の書類をとるためだけに社長本人が来いとでも言いたいのか?
頭にきた私は、「5分後に帰ってきます!」といい、下におり、受付でボールペンと印鑑のインクを借り、書類を作成し、再び、2階にあるその窓口に持っていった。そして堂々と書類を出し、40分ほど待たされた後に、書類を受け取った。

そして次に市役所。市役所では呆れたことに、滞納の金額が倍になった証明書を発行してきた。
私が{数字がおかしい」「こんなに滞納はない」と異を唱えると、「ああ、そうですね。おかしいですね」と窓口の職員はいい、そして訂正してくれた。おいおい、一体、どういう数字の管理をしているのだ? 

そして次に県税事務所に。ここでも税務署と同じく社長本人でなければ、社長の委任状がいると言われ、再び、知らん顔して会社の印鑑と社長個人の印鑑のかわりに私個人の印鑑を押し、提出する。
やれやれと思ってまた長い時間を待っていると、職員がやってきて「○○会社の役員さんですね」と声をかけてきた。「そうですが」とこたえると、「こちらに」と衝立で仕切ったテーブル席に案内された。
来たか?と思ったら、案の定、中年の男性と女性の担当者がやってきて、滞納の金額をどのように支払ってくれるかという話をはじめた。
私は、「現時点ではなかなか資金的に大変厳しい状況にはありますが、来年の2月以降は一息つくので、それ以降に分割でお願いできませんでしょうか?」という話をした。
「このままいきますと10月には差し押さえになりますよ。社長に電話してもまったく電話に出られないし、どうなっているんですかね」と男性の職員は険しい表情で何度も迫ってきた。(社長ーつまり私の父であるがー、都合の悪い電話にはまずでない)。
一方で女性の職員の方のほうは、ほんとうに困った顔つきで、「なんとか少しずつでも納めてもらえませんか」と物腰柔らかく、お願いする感じである。
男性のこの手の威嚇にはもう慣れきっていたが、中年女性の本当に困ったような顔つきを見ていると、なんだか段々と私も気が引けてきた。そこで、「少しずつでも構わないのであれば」と、具体的な金額を出して提案をしたところ、「それなら小切手を先日付で小切手をきってもらえませんかね」と男性職員。
私は何があろうが、小切手はお役所には発行しないと決めているので、「そうなると社長と話し合ってもらわないといけないので」と先ほど出した提案を引っ込めて、社長に話しをしておくといって、証明書だけ受け取って県税事務所を後にした。
本当は、私がすべて采配しているのだが、都合が悪いときだけ、「社長が」「社長が」といって逃げるのが私のいつもの手段なのである。
しかし納税証明書をとるだけでも、半日がかりである。資金繰りも大変、厳しい。利益はかなり出ているはずなのに・・・。


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