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値引き要求

最近の客は本当に、お金に敏感だ。料金の安い部屋からきっちり部屋は埋まるし、安い料金の部屋が空いてなかったら、「いつ空くかわかりません」と言うのに、「待つ」といつまでも待っている客もいる。もう500円も出せば、すぐに入れる部屋もあるのに。
また、値引き要求も多い。
今日も、テレビが入らないと客から苦情があり、「部屋を変わってもらえますか?」というと、「かわりたくない。その変わりに値引きしてくれ」と。
「じゃあ、500円、値引きしさせて頂きます」と答えると、「千円でしょう!」と。

何故か、テレビのビデオ端子を時折はずしていく客が時折いる。詳しくは「ラブホバイブル」を参照して欲しいが、ラブホのテレビはテレビ台の下に隠れているチューナーからビデオ端子で映像をテレビ本体に送っていることが多いので、テレビの入力端子に指してあるビデオ端子をはずすと”音は天井のスピーカーから聞こえるけど、す画面には何も映らない”という状態になるのである。
大概は、その前に入った客がテレビの配線をはずしていく(理由は不明であるが、ゲーム機でもつなごうと思うのかもしれない)のであるが、中には自らはずして、テレビの点検にやって来たメイク係を誘う客もいる。

夜の9時過ぎには、5人(一人は子供)グループがやってきた。見るからに親子(親夫婦、子夫婦と子供)一同である。ダブルツインの部屋に入室し、そして、毛布やらタオルやらハンガー等々の追加の内線が入った。それからゲーム機を借してくれというので、うちで無料で貸し出しているプレステ2を部屋にまで持って行った。そしたら、どうもつなぎ方がわからなかったらしい。説明書は入れてあるのであるが、ややわかりにくかったようだ。そして、またまた打ち合わせしたかのように「ゲーム機が入らないから、千円割引してくれ」と言ってきた。
「無料サービスなので、それはできません」というとしぶしぶ了解してくれたが、最近は、ほんとにこの手の値引き要求ばかりである。
「ビデオが入らないから割引してくれ」
「部屋にゴミが落ちていたから、割引してくれ」
はたまた、「椅子から落ちて頭を打ったから割引してくれ」(ちょっと特殊な椅子で、ベルトが外れたたという事情があったことはあったのであるが)と言われたこともある。
この時は、「大変失礼しました。500円の値引きをさせて頂きます」と言ったら、「500円?? 私は一切お金はいらないものだと思いましたよ!!」と怒りの声。確かにベルトが弱っていたこともあり、こちらに非があったことは間違いないので、お金は頂かずにお帰り頂いたのであるが。

中には、「前回、来たときに割引券をもらわなかったから、割引してくれ」という頑と言い張る強者もいるし、帰りの際に渡した割引券を、精算終了直後に「割引券を出すのを忘れていた」と知らん顔をして出してくるものもいる。そしてフロント係もうっかりして、相手が先ほど割引券を出した相手だと気づかずに、割り引いてしまうこともある。

この商売をしていて、今の世の中、金・金・金なのだなとつくづく思う今日この頃である。


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